日本とNYの意識の違い
先ず、愛犬にトレーニングを施す点に関しては、日本のドッグオーナーさんよりもニューヨークのドッグオーナーさんの方が意識が高いと言えます。
もちろん、日本にも素晴らしいドッグオーナーさんがたくさんいますが、ニューヨークのドッグオーナーさんが愛犬に対するトレーニング意識が高いのには、以下のような理由があります。
ひと噛みで数十万円から数百万円!場合によっては第二級殺人罪!!
ご存知の通り、アメリカは訴訟大国といわれているほど、裁判が日常的に行われています。生活に関わる小さなトラブルから企業相手の巨額請求裁判まで、訴えたり訴えられたりは、さほど縁遠くない環境の中で人々は暮らしています。
例えば、あなたの愛犬が散歩中に近所の人に噛み付いて、2・3針ほどを縫う怪我を負わせてしまったら、一体どんなことが起こるでしょうか?
日本であれば、高級な菓子折りを持って誠心誠意謝罪し、治療費を支払ったら許してくれるケースがほとんどだと思います。しかし、ニューヨークではそんな訳にはいきません。
昨日まで笑顔で挨拶を交わしていた隣人が、途端に態度を豹変し高額な慰謝料を請求する裁判沙汰になります。
もちろん、噛まれた側の人柄や付き合いの度合によって、必ずしも高額請求裁判になるわけではありませんが、多くの場合、高級菓子折りと治療費だけでは済まないケースがほとんどです。
犬に噛まれた被害者は、先ず弁護士に相談します。ニューヨークは、「石を投げれば弁護士にあたる」と言われるほど、多くの弁護士がいます。依頼を受けた弁護士は、いかに高額の治療費や慰謝料を取れるかを考えます。ほとんどの場合、弁護士は成功報酬となりますので、より高額な請求にしようと考えるのが一般的です。
例えば、愛犬が子供を噛んでしまった場合、子供が精神的な苦痛をうけ、これから育んでいくと思われる動物に対する愛護精神に重大な被害を与えたとか、噛んだ相手が美容師で運悪く親指に怪我を負わせてしまい、しばらくの間仕事ができないなど、ありとあらゆる理由を付け、すこしでも多くのお金を請求します。
この様なケースの場合、2・3針を縫う怪我でも相手によっては、数千ドルから数万ドル(数十万円から数百万円)もの請求をされる場合があるのです。
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