SIT 「オスワリ」の練習

SIT 「オスワリ」を教える理由と目的

ドッグトレーニングと聞いて、先ず連想するのが SIT(オスワリ)と言う方も多いのではないでしょうか。 では何故、犬にSITを教えるのでしょうか?犬にSITを教える理由や目的は何だと思いますか??

SITを教える理由のひとつとして、人と犬のコミュニケーションを図る上でとても分かり易い方法だからです。人と犬は言語を使ってコミュニケーションを取りません。しかし、確実にコミュニケーションを取ることができます。SITは、犬にはとても自然な姿勢であり、また指示を理解し易い行動でもあります。SITを教えることは、人と犬のコミュニケーション・トレーニングにおける第一歩なのです。


目的としては、SITを教えることで愛犬は自然とあなたを下から見つめる姿勢となります。この立ち位置によって、ある程度の主従関係が認識されるからです。

加えて、飛びつきの防止策に繋がったり、落ち着かせるための指示であったりと、重要な目的も多く含んでいます。私の今までのドッグトレーニング・インストラクター人生約20数年の間で、SITが出来なかった犬は1頭も見たことがありません。それだけ、犬にとっては理解しやすい簡単な行動なのです。

ドッグトレーニングNYスタイルでは、家庭犬のトレーニングを主とし、人と犬のスマートなライフスタイルを作るお手伝いが目的です。ですので、警察犬を育成するような厳しい訓練はしませんが、どんなに仲が良くそしてどんなに愛情深くても、やはり人と犬の間には主従関係が必要です。

ましてや、愛犬があなたより上の立場になってしまう ”アルファシンドローム=権勢症候群”になってしまうと、とんでもなく大変な事が起こってしまいます。アルファシンドロームの状態やその矯正方法については、機会があれば詳しく解説します。

前置きが長くなってしまいましたが、SITの練習方法を解説していきます。 先ずは、超簡単でシンプルなSITを教えるトレーニングから。

1、おやつを手に持ち、愛犬の前に立つ。


2、しばらく、そのままの状態をキープ。


3、愛犬が座ったら、”OK Good Boy”と褒めて、しゃがんでおやつをあげる。


そう、この練習はSITと言う言葉の指示を使わずに、愛犬が座ったタイミングを見て、すかさず褒めておやつをあげる方法です。愛犬があなたの前で、自然とSITをする様になってきたら、今度はあなたのタイミングで愛犬に”SIT”とコマンドを出し、愛犬が座ったら、同じようにたくさん褒めておやつをあげて下さい。

上記の方法で、愛犬がなかなかSITしてくれない場合は、

1、おやつを愛犬の鼻先につける。


2、”SIT”と言いながら、おやつをゆっくりと真上に移動させる。

この時、愛犬がおやつを取りに飛びついて来るようであれば、おやつを動かすスピードを速くする)

3、おやつを追って、愛犬の鼻先が上を向いたら、少しの間待つ。

4、愛犬は上を向く姿勢が少し辛くなり、お座りの姿勢になったら、たくさん褒めながらしゃがんでおやつをあげる。

これだけです。簡単でしょ?先ずは、愛犬と楽しみながらSITの練習をしてみて下さい。

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